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時計のコンプリケーションを解説

時計のコンプリケーションとは何か、それぞれがどう動くのかを解説。デイト、デイデイト、スモールセコンド、パワーリザーブ、ムーンフェイズ、GMT、クロノグラフ、永久カレンダーほか。

このガイドの内容
  1. コンプリケーション早見表
  2. デイト
  3. デイデイト
  4. スモールセコンド
  5. パワーリザーブインジケーター
  6. ムーンフェイズ
  7. GMT
  8. クロノグラフ
  9. 年次カレンダーと永久カレンダー
  10. トゥールビヨン
  11. ミニッツリピーター
  12. コンプリケーションはいくつ載せるべきか
  13. Mecha Watchでコンプリケーションを追加する
  14. よくある質問

時計の世界でコンプリケーションとは、時・分・秒の表示以外に時計が備える機能のすべてを指します。日付窓もコンプリケーション。ムーンフェイズも、第2のタイムゾーンも、ストップウォッチもそうです。名前は文字どおり「複雑なもの」という意味。機能がひとつ増えるたびに、ムーブメントに歯車やレバーやバネが加わり、設計も、製造も、整備も複雑になるからです。

時計を作るなら、コンプリケーションは最後の大きな決断です。そして、いちばんやりすぎてしまいやすいところでもあります。このガイドでは、代表的なコンプリケーションと、その仕組み、持つ価値のあるものを解説します。

コンプリケーション早見表

コンプリケーション表示するものよくある位置難易度
デイト日付3時または6時位置の窓シンプル
デイデイト曜日と日付1つまたは2つの窓シンプル
スモールセコンドサブダイヤルの秒針6時位置のサブダイヤル(9時位置のことも)シンプル
パワーリザーブ残りのエネルギー文字盤上のゲージ中程度
ムーンフェイズ月の満ち欠け6時または12時位置の小窓中程度
GMT第2のタイムゾーン追加の24時間針中程度
クロノグラフストップウォッチサブダイヤルとプッシャー複雑
年次カレンダー/永久カレンダー月ごとの日数(と閏年)に対応する日付複数のサブダイヤル非常に複雑
トゥールビヨン何も表示しない。回転する調速機構文字盤から見えるキャリッジ非常に複雑
ミニッツリピーター操作すると音で時刻を告げるケース側面のスライダーグランドコンプリケーション

デイト

あらゆるコンプリケーションの中で、いちばん一般的なものです。31までの数字が入った日付ディスクが文字盤の下にあり、毎晩1回切り替わります。つねに31まで数えるので、31日に満たない月のあとには手で修正が必要です。年に5回です。ほとんどの時計は3時位置の窓に表示しますが、6時位置のほうが左右対称に見えます。

ヒント:多くの機械式時計では、日付切り替えの歯車が噛み合っている間、たいてい夜遅くから早朝にかけては、日付を早送りしてはいけません。理由は機械式時計の時刻の合わせ方で説明しています。

デイデイト

デイデイトは、曜日を表示する2枚目のディスクを加えたものです。曜日は「MON 12」のように略して表示されることがよくあります。どちらのディスクも、午前0時ごろに切り替わります。便利なうえ、文字盤にクラシックでビジネスライクな表情を与えます。時計が表示するのは、デイトかデイデイトのどちらか一方。両方ではありません。

スモールセコンド

中央の長い秒針の代わりに、小さな秒針が専用のサブダイヤルの中を回ります。位置はたいてい6時です。何かを追加したというより、配置を変えたものです。サブダイヤルは、ちょうど1分で1回転する輪列の4番車の上に置かれます。ドレスウォッチや昔の懐中時計の伝統的なレイアウトで、文字盤を落ち着いた印象に保ちます。

パワーリザーブインジケーター

機械式時計は巻き上げたゼンマイで動き、パワーリザーブインジケーターは、燃料計のように残りのエネルギーを示します。内部では、ゼンマイが巻き上げられた量と、ほどけた量を、小さな差動歯車が比べています。リューズを少し巻くタイミングがわかるので、手巻き時計ではとくに重宝します。詳しくはパワーリザーブの解説をどうぞ。

ムーンフェイズ

2つの月を描いたディスクが、丸みのある小窓の奥でゆっくり回り、月の満ち欠けを表します。伝統的なタイプは歯が59枚で、1日に1歯ずつ進みます。1回転で、月の満ち欠け2周期分です。もっともロマンティックなコンプリケーションのひとつで、その精度と合わせ方はムーンフェイズのガイドで解説しています。

GMT

GMTウォッチには、24時間で1周し、文字盤かベゼルの24時間目盛りを指す針がもう1本あります。自宅の時刻かUTCに合わせておけば、2つのタイムゾーンを同時に読み取れます。パイロットや、旅の多い人に愛されています。GMTウォッチのガイドをご覧ください。

クロノグラフ

クロノグラフは、時計に組み込まれたストップウォッチです。一方のプッシャーでスタートとストップ、もう一方でリセット。サブダイヤルが、経過した分と時間を数えます。数十点の部品が加わる機構で、スポーツウォッチではとりわけ人気のあるコンプリケーションです。派生型には、フライバック(1回押すだけでリセットと再スタート)や、スプリットセコンド、別名ラトラパンテ(2つの出来事を同時に計測)があります。

年次カレンダーと永久カレンダー

年次カレンダー(アニュアルカレンダー)は、どの月が30日でどの月が31日かを知っているので、修正が必要なのは年に1回、2月の終わりだけです。永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)は閏年まで知っていて、2100年まで正しく動きます。2100年はグレゴリオ暦では閏年ではないので、そのときに1回だけ修正が必要です。永久カレンダーの要は、4年で1回転する巧妙な「プログラム車」です。

トゥールビヨン

1801年にアブラアン-ルイ・ブレゲが特許を取得したトゥールビヨンは、テンプと脱進機を回転するキャリッジに収めたもので、たいてい1分で1回転します。1日じゅう同じ姿勢で置かれる懐中時計が受ける重力の影響を、平均化しようという発想でした。腕時計では実用上の利点は小さいものの、見ていると引き込まれますし、技術の見せ場でもあります。

ミニッツリピーター

ケースのレバーをスライドさせると、ミニッツリピーターが小さなゴングを鳴らして時刻を告げます。時は低い音、15分ごとは2音の組み合わせ、分は高い音です。電灯のなかった時代に、暗闇でも時刻がわかるようにと発明されました。製作も調音も、とりわけ難しいコンプリケーションのひとつです。

コンプリケーションはいくつ載せるべきか

思っているより少なめに。コンプリケーションはどれも、文字盤の上で場所を取り合います。良い目安は、1本の時計にアイデアはひとつ。スモールセコンドのドレスウォッチ、デイトつきのダイバーズ、GMTつきのトラベルウォッチ。物理的にぶつかる組み合わせもあります。ムーンフェイズとスモールセコンドは、どちらも6時位置に収まりたがります。

毎日、実際に何を見るかを考えてみましょう。日付は便利です。パワーリザーブインジケーターは、手巻き時計との暮らしを楽にします。ムーンフェイズは純粋な喜びで、それは十分に立派な理由です。

Mecha Watchでコンプリケーションを追加する

Mecha Watchでは、このうち6つを自分のデザインに追加して、動く様子を確かめられます。デイト、デイデイト、6時位置のスモールセコンド、時計が動くにつれて減っていく9時位置のリアルタイムなパワーリザーブゲージ、実際の月相を表示するムーンフェイズ、そしてUTCを示すGMT針です。デイト、スモールセコンド、パワーリザーブは無料。デイデイト、ムーンフェイズ、GMTは、一度きりのMecha Atelierアンロックに含まれます。クロノグラフ、永久カレンダー、トゥールビヨン、リピーターは、アプリにはありません。

本物のムーブメントと同じように、一緒には載せられない組み合わせもあります。その理由は、ビルダーが教えてくれます。Mecha Watchは、英語ではmake a watch(時計を作る)と聞こえます。そしてコンプリケーション選びは、時計作りの中でいちばん時計師らしい工程です。

よくある質問

時計のコンプリケーションとは何ですか?

時・分・秒の表示以外の機能のすべてです。たとえば日付、ムーンフェイズ、第2のタイムゾーン、ストップウォッチなど。機能ごとにムーブメントへ部品が加わり、複雑(complicated)になることから、この名前がつきました。

日付表示もコンプリケーションですか?

はい。日付は、いちばんシンプルで、いちばん一般的なコンプリケーションです。

いちばん複雑なコンプリケーションは何ですか?

単独の機構としては、ミニッツリピーターがいちばん難しいとされることが多く、永久カレンダーとスプリットセコンドクロノグラフがそれに並びます。これらを複数組み合わせた時計は、グランドコンプリケーションと呼ばれます。

パワーリザーブインジケーターは何をするものですか?

ゼンマイに残っているエネルギーを、燃料計のように表示します。時計を巻くタイミングがわかります。

トゥールビヨンに価値はありますか?

腕時計では、トゥールビヨンによる精度の向上はごくわずかです。人々が買うのは、その職人技と、キャリッジが回る様子を眺める楽しみのためです。